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チャコ・キャニオン、アメリカで最も神聖な景観の一つが再び競売にかけられる

Chaco Canyon, One of America’s Most Sacred Landscapes, Is Officially Back on the Auction Block

チャコ・キャニオン周辺の掘削計画と文化遺産への影響

アメリカ合衆国連邦政府は、ニューメキシコ州に位置する約1,100年前の歴史的遺跡「チャコ・キャニオン」周辺の脆弱な土地を、石油・ガス掘削のために開放する計画を進めています。この計画は、北米で最も文化的に重要な場所の一つであり、千年以上にわたり人々を支えてきた環境に、取り返しのつかない損害を与える可能性があると専門家は警告しています。3月31日、土地管理局(BLM)は、チャコ文化国立歴史公園周辺の土地から環境保護を撤廃する計画を発表しました。この動きは、2022年にバイデン政権がチャコ・キャニオン周辺の10マイル(約16km)圏内での新たな石油・ガスリースを20年間禁止すると発表したこととは対照的です。しかし、この禁止措置は、すでにリースされている土地や10マイル圏外の土地には適用されず、今回のBLMの計画は、この禁止措置の抜け穴を突く形となっています。BLMは、この計画が「チャコ・キャニオンの文化資源を保護し、同時にエネルギー開発を促進する」と主張していますが、多くの環境保護団体や先住民コミュニティはこれに強く反発しています。

先住民コミュニティと環境保護団体の懸念

チャコ・キャニオンは、プエブロ族の祖先が築いた古代都市であり、ユネスコ世界遺産にも登録されています。この地域は、プエブロ族にとって精神的、文化的に極めて重要な意味を持つ聖地です。掘削計画は、この地域の景観、地下水、空気の質に悪影響を及ぼすだけでなく、先住民の文化遺産を破壊する恐れがあります。ナバホ族の環境保護団体であるDiné Citizens Against Ruining Our Environment(ディネ・シチズンズ・アゲインスト・ルーイング・アワー・エンバイロメント)の代表であるマリエ・クラーク氏は、「この計画は、私たちの土地、水、そして文化を犠牲にして、石油・ガス産業の利益を優先するものだ」と強く批判しています。また、環境保護団体は、掘削活動が気候変動を悪化させ、地域の生態系に深刻な影響を与えることを懸念しています。BLMは、この計画に対するパブリックコメントを募集しており、多くの団体が計画の撤回を求めています。この問題は、経済開発と文化・環境保護の間の複雑な対立を示しており、今後の動向が注目されます。
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