← 一覧に戻る
登山・ハイキング
Outside Online 🇺🇸

エベレストのクンブ氷瀑に関する疑問を解消します

You Have Questions About Everest’s Khumbu Icefall. We Have Answers.

クンブ氷瀑の危険な状況とエベレスト登山への影響
エベレストのクンブ氷瀑で発生した危険な状況により、登山シーズンに大幅な遅延が生じています。この氷瀑は、エベレストベースキャンプ(EBC)からキャンプ1へ向かうルート上に位置し、標高約5,486mから6,100mにかけて広がる、氷河の動きによって常に変化する危険なエリアです。特に今年は、例年以上に不安定な氷塔が多数出現し、ルート設定を困難にしています。この氷瀑は、エベレストに登る全ての登山者が通過しなければならない最初の難関であり、その危険性から「死のゾーン」とも呼ばれます。氷瀑は、氷河が急斜面を流れ落ちる際に生じるクレバスやセラック(氷塔)で構成されており、常に崩壊の危険を伴います。氷瀑の移動速度は1日に約0.9mから1.2mとされ、そのダイナミックな変化が予測不可能なリスクを生み出しています。

アイスフォール・ドクターによるルート設定と安全対策
クンブ氷瀑のルート設定と維持は、ネパール人シェルパで構成される「アイスフォール・ドクター」と呼ばれる専門チームによって行われます。彼らは毎年、春の登山シーズンが始まる前に、氷瀑内にロープやアルミ製はしごを設置し、安全なルートを確保する重要な役割を担っています。しかし、今年の氷瀑は特に不安定で、アイスフォール・ドクターは例年以上に困難な作業に直面しています。彼らは、氷瀑の動きを予測し、崩壊の危険性が低いルートを選定しますが、それでも完全にリスクを排除することはできません。設置されたはしごは、クレバスを渡るために使用され、時には複数のはしごを連結して使用することもあります。これらの安全対策にもかかわらず、氷瀑は依然としてエベレスト登山で最も危険な区間の一つであり、過去には多くの登山者が命を落としています。2014年には、氷瀑の崩壊により16人のシェルパが死亡する大規模な事故が発生しました。

登山シーズンへの影響と今後の見通し
クンブ氷瀑の危険な状況とルート設定の遅延は、今年の春の登山シーズンに大きな影響を与えています。通常、4月上旬にはルートが完成し、登山者はキャンプ1へ移動を開始しますが、今年は大幅に遅れています。この遅延は、登山者の高所順応スケジュールに影響を与え、最終的なサミットプッシュのタイミングを圧迫する可能性があります。また、氷瀑の不安定性が続く場合、シーズン中にルートが何度も変更されたり、閉鎖されたりする可能性も否定できません。エベレスト登山は、天候条件やルート状況に大きく左右されるため、このような予期せぬ遅延は、登山隊全体の計画に大きな不確実性をもたらします。登山者たちは、アイスフォール・ドクターの作業進捗と、氷瀑の状況に関する最新情報に注意を払いながら、慎重に計画を進める必要があります。
元の記事を読む →

関連ギア

登山用ロープ
登山用ハーネス
ピッケル