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クライミング
Climbing Magazine 🇺🇸

シャウナ・コックスと私が、世界に残された未踏の巨大岩壁を初登攀した話

How Shauna Coxsey and I Made a First Ascent Up One of the World’s Last Great Undeveloped Monoliths

ナイジェリアの未踏の巨岩「ズマロック」への初登攀
ナイジェリアのニジェール州中心部にそびえ立つズマロックは、高さ300メートル(984フィート)の壮大な一枚岩である。かつて100ナイラ紙幣にも描かれたこの岩は、地元では「土地の守護者」とされ、その岩肌には顔のような特徴が見られる。長年、この未踏の巨岩への登攀が夢であった筆者は、この挑戦を実現するため、世界的なクライマーであるショーナ・コックスシーに協力を求めた。コックスシーは、2020年の東京オリンピック出場を控える中、この遠征に快く応じてくれた。

遠征の準備と課題
遠征の準備は、ナイジェリアの文化と環境への理解から始まった。現地の文化を尊重し、地域社会との良好な関係を築くことが成功の鍵と考えられた。特に、ズマロックが持つ神聖な意味合いを考慮し、地元住民との対話を通じて、登攀への理解と協力を得ることが重要であった。また、ナイジェリアの気候、特に雨季の到来は、登攀計画に大きな影響を与える要素であった。雨季に入ると、岩は滑りやすくなり、落石のリスクも高まるため、限られた時間内での登攀が求められた。さらに、遠征には大量のクライミングギア、食料、水、医療品などが必要であり、これらをナイジェリア国内で調達することは困難であったため、ほとんどの物資を国外から持ち込む必要があった。ロジスティクスの複雑さ、現地のインフラの未整備、そして安全保障上の懸念も、遠征チームが直面した大きな課題であった。

初登攀の成功と意義
ズマロックへの初登攀は、数週間にわたる準備と努力の末に達成された。コックスシーと筆者は、困難なルートを慎重に選び、協力し合いながら登攀を進めた。特に、岩の表面が持つ独特の質感と、予測不能なホールドの配置は、高度なクライミング技術と経験を要した。登攀中、チームはナイジェリアの壮大な自然と、ズマロックが放つ圧倒的な存在感を肌で感じた。頂上からの眺めは、これまでの苦労を忘れさせるほどの絶景であり、未踏の巨岩を征服した達成感は計り知れないものであった。この初登攀は、単なるスポーツの偉業に留まらず、ナイジェリアの自然の美しさと、クライミングというスポーツの可能性を世界に知らしめる機会となった。また、地元コミュニティとの連携を通じて、持続可能なアウトドアツーリズムの可能性を探る上でも重要な一歩となった。
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