← 一覧に戻る
クライミング
Climbing Magazine 🇺🇸

二度目の初登頂

The Second First Ascent

「セカンド・ファースト・アセント」:ウィンドリバー山脈の危険なルートを巡る偶然の再登

筆者とレーン・マティスは、ワイオミング州ウィンドリバー山脈に位置する900フィートの危険なルート「フォレスト・クリーチャーズ」の初登攀を達成した。このルートはボルトを一切使用せず、固定プロテクションも残さなかったため、精神的なコントロールが試される登攀となった。特に5.9の核心ピッチは致命的な危険を伴うものであり、筆者は将来このルートを登るクライマーは現れないだろうと考えていた。しかし、驚くべき偶然の一致で、わずか2週間後にこのルートの再登攀が行われた。

予期せぬ再登攀とルートの評価

再登攀を試みたのは、筆者が以前から尊敬していたクライマー、ウィル・スタナーと彼のパートナーである。彼らは、筆者とマティスが残した「Forest Creatures」に関する短い報告書をたまたま目にしたという。スタナーは、その報告書が非常に興味深く、挑戦的であると感じ、登攀を決意した。彼らは、筆者らが初登攀時に経験したのと同様の困難に直面しながらも、見事に再登攀を成功させた。スタナーは、このルートが「非常に危険で、しかし美しい」と評価し、特に核心ピッチの難易度とリスクの高さを強調した。彼は、このルートが「真の冒険」であり、現代のクライミングルートには珍しい、予測不可能な要素に満ちていると述べた。スタナーの再登攀は、筆者にとって、自分たちが開拓したルートが他のクライマーにも認められ、挑戦されることへの喜びと、その危険性を再認識させる機会となった。

初登攀と再登攀が示すクライミングの本質

この「セカンド・ファースト・アセント」の物語は、クライミングにおける初登攀と再登攀の意義、そしてルート開拓の倫理について深く考えさせる。筆者らは、ルートにボルトを残さないことで、後続のクライマーに最大限の挑戦と判断を委ねた。これは、現代の多くのスポーツクライミングルートとは一線を画すアプローチであり、ウィンドリバー山脈の荒々しい自然の中で、クライマーが自己の能力と精神力を試す場を提供した。スタナーの再登攀は、このルートが持つ本質的な価値と、クライマーが未知の挑戦に挑むことへの普遍的な魅力を証明したと言える。この出来事は、クライミングが単なる身体的な挑戦だけでなく、精神的な鍛錬、そして自然との対話であることを改めて浮き彫りにした。また、情報が限られた中で、他のクライマーが開拓したルートに挑戦することの難しさ、そしてその成功がもたらす達成感も示している。最終的に、この物語は、クライミングにおける冒険の精神と、それを共有するコミュニティの存在を強調している。
元の記事を読む →

関連ギア

クライミングロープ
クライミングハーネス
クライミングギア