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ビロンとオッドがチベッタに新ルート開拓:3日、2ビバーク、9ボルト

Three Days, Two Bivies, Nine Bolts: Billon and Oddo’s New Civetta Testpiece

ドロミテのチヴェッタ北西壁に新たな高難度ルート「Diretta Francese」開拓

2023年7月3日から5日にかけ、著名なアルピニストであるレオ・ビリオンとエンツォ・オッドが、イタリア・ドロミテ山塊に位置するチヴェッタ山(Civetta)の北西壁に新たな高難度ルート「Diretta Francese(フランス・ダイレクト)」を開拓しました。チヴェッタは、その規模と歴史的な難ルートの集中から「Parete delle Pareti(壁の中の壁)」と称される象徴的な山です。彼らは3日間をかけ、2回のビバークを挟みながら、地上からルートを開拓していきました。この1,200メートルに及ぶルートは、非常に高い難易度を特徴としています。

地上からの開拓と最小限のボルト使用

ビリオンとオッドは、地上からルートを切り開くという伝統的なスタイルでこの挑戦に臨みました。彼らはルート全体でわずか9本のボルトしか使用せず、そのうちのほとんどはビバーク地点や懸垂下降の支点として設置されたものです。これは、彼らが可能な限り自然なラインを追求し、最小限の人工物でルートを確保するという、アルパインクライミングの純粋な精神を体現していることを示しています。ルートの難易度はUIAAスケールでVIII+、フレンチスケールで7bに達し、特に核心部では非常にテクニカルなクライミングが要求されます。また、ルート上には不安定な岩や落石の危険性があるセクションも含まれており、クライマーには高度な判断力と経験が求められます。彼らの登攀は、ドロミテにおける現代アルパインクライミングの新たな金字塔として注目されています。

ドロミテにおけるアルパインクライミングの伝統と未来

チヴェッタ山は、その壮大なスケールと歴史的なルートの数々で、長年にわたり世界中のアルピニストを魅了してきました。この山には、1925年にエミリオ・コミンチとジュゼッペ・ファヴェロによって開拓された「Via Comici-Favero」や、1967年にラインホルト・メスナーとハインリヒ・メスナーによって開拓された「Via Messner」など、数々の伝説的なルートが存在します。ビリオンとオッドによる「Diretta Francese」の開拓は、これらの偉大な先人たちの精神を受け継ぎつつ、現代の技術と倫理観をもって新たな挑戦を続けるアルパインクライミングの未来を示しています。彼らの成功は、ドロミテの厳しい環境下でのクライミングの可能性を広げるとともに、次世代のクライマーたちに大きなインスピレーションを与えることでしょう。
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