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クライミング
Climbing Magazine 🇺🇸

ピンゴラピークでビバークした登山者と救助隊員が語る教訓

A Climber and His Rescuer Share Takeaways After Getting Benighted on Pingora Peak

ピンゴラ・ピークでのビバークと救助:タグライン使用のリスクと教訓
2023年8月20日、ワイオミング州ウィンドリバー山脈のピンゴラ・ピークで、クライマーのジャック・アダムスと彼のパートナーがビバークを余儀なくされ、救助されるという事故が発生した。この事故は、ノルウェーで発生した致命的なラペル事故の1ヶ月後に起きたものであり、タグライン(補助ロープ)を使用したラペリングのリスクを改めて浮き彫りにしている。アダムスは、ラペリング中にロープが絡まり、回収不能になったため、ビバークを余儀なくされた。この事故は、ラペリング技術、特にタグラインの使用における潜在的な危険性と、適切な準備、判断、そして救助技術の重要性を示唆している。

事故の詳細と救助活動
アダムスと彼のパートナーは、ピンゴラ・ピークの「ノース・アレスト・リッジ」ルートを登攀後、ラペリングで下降を開始した。彼らは70mのメインロープと6mmのタグラインを使用していた。最初のラペルは順調だったが、2回目のラペルで問題が発生した。アダムスがロープを回収しようとした際、タグラインが岩の隙間に挟まり、回収不能になったのだ。彼らは日没が迫る中、ロープを回収しようと試みたが、結局断念せざるを得なかった。アダムスは、メインロープを固定し、パートナーを先に下降させた後、自身も下降したが、ロープは回収できなかった。彼らは、残りのギアと水筒を使い果たし、夜間は岩棚でビバークした。翌朝、彼らは携帯電話の電波が届く場所まで移動し、救助を要請した。ランダー捜索救助隊のボランティアであるクリス・ジョンソンが救助活動を指揮し、ヘリコプターと地上チームが動員された。ジョンソンは、アダムスたちが適切な装備と冷静な判断力を持っていたことを評価し、それが救助成功の鍵だったと述べている。最終的に、アダムスたちはヘリコプターで無事救助された。

タグライン使用の危険性と専門家の見解
この事故は、タグラインを使用したラペリングの危険性を浮き彫りにしている。タグラインは軽量で便利だが、メインロープよりも細く、絡まりやすいという欠点がある。特に、風の強い状況や複雑な地形では、タグラインが岩の隙間や突起に挟まりやすく、回収不能になるリスクが高まる。記事では、3人の専門家(2人の認定クライミングガイドと、クライマー向け下降技術に関する書籍の著者)がタグラインの使用について見解を述べている。彼らは、タグラインを使用する際には、そのリスクを十分に理解し、適切な技術と経験が必要であると強調している。具体的には、タグラインの結び方、ロープの投げ方、そして回収方法について、細心の注意を払う必要がある。また、タグラインが絡まった場合の対処法や、代替の下降方法についても事前に計画しておくことが重要である。この事故は、クライマーが自身のスキルレベルと装備の限界を認識し、常に安全を最優先に行動することの重要性を改めて示している。
実践ヒント
  • タグラインを使用する際は、メインロープとの結び目を適切に処理し、絡まりにくい方法でロープを投げる。
  • ラペリング前に、下降ルートの地形をよく観察し、ロープが挟まる可能性のある場所を特定する。
  • 万が一ロープが回収不能になった場合に備え、代替の下降方法(例えば、残りのロープで短距離のラペルを繰り返す、またはクライミングダウンする)を事前に検討しておく。
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