← 一覧に戻る
クライミング
Climbing Magazine 🇺🇸

壁の上で40日目…さて、どうなることやら

“Day 40 On The Wall … Oh Boy”

パタゴニア中央タワーでの歴史的初登攀:41日間の「パラダイムシフト」
チリのトーレス・デル・パイネ国立公園、南パタゴニア氷原が荒々しい気象条件をもたらす地で、アメリカ人クライマーのマイルズ・モーザー、トレバー・アンセス、ハリー・キナードの3名が、近年稀に見る大規模なビッグウォール初登攀を達成しました。彼らはパイネ中央タワーに新たなルート「パラダイムシフト」(VII 5.12+ A2; 4,000フィート)を開拓し、その登攀には41日間を要しました。このルートは、約6週間にわたる厳しい環境下での作業を経て確立されたものです。

極限の環境と困難な挑戦
この遠征は、ビザの期限が9日後に迫る中、壁での40日目を迎えるという極限の状況で記録されました。マイルズ・モーザーの「壁での40日目、ビザ期限まで9日。ロープは氷の固いケーブルだ。ああ、大変だ」という言葉が、彼らが直面した過酷な状況を物語っています。トーレス・デル・パイネは、世界でも有数の荒々しい気象条件で知られており、特に南パタゴニア氷原からの影響は甚大です。氷点下の気温、強風、そして予測不能な天候の変化は、クライマーたちにとって常に大きな脅威となりました。4,000フィート(約1,200メートル)にも及ぶこのビッグウォールルートの開拓と登攀は、単なる技術的な挑戦にとどまらず、精神力、耐久力、そしてチームワークが極限まで試されるものでした。彼らは氷と化したロープを扱い、凍てつく壁に身を置きながら、一歩一歩、慎重に、そして確実に前進し続けました。この偉業は、現代のビッグウォールクライミングにおけるコミットメントと忍耐の象徴として、その名を刻むこととなるでしょう。
元の記事を読む →